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賃貸物件にも火災保険は必要!相場や申し込み方法を解説

マンションやアパートなどの賃貸物件を借りる際に、火災保険への加入が入居条件になっていることも多いです。賃貸物件は自己所有の物件ではないのに、なぜ火災保険が必要なのか疑問に思っている人も多いのではないでしょうか。本記事では、賃貸物件にも火災保険が必要な理由、火災保険の相場や加入方法、加入する際の注意点などをご紹介します。

賃貸物件にも火災保険が必要な理由   

賃貸物件の中には、賃貸借契約の条件で火災保険への加入が必須となっている場合も多いです。その理由は、主に以下の2つです。

住まいには原状回復義務がある

日本では、火災を起こした際に重大な過失がない場合は、火災を起こした人物が損害賠償責任を負わなくても良いとされています。しかし、家を借りる際には、退去時に住宅を元の状態に戻すという原状回復義務があります。原状回復ができない場合は、損害賠償責任が発生するため賠償金を自分で用意しなくてはいけません。火災保険に加入している場合は、賠償金を保険金で賄うことができるので安心です。

家財の損害は自己負担になる

火事や災害などによって家財が損害を受けた場合、損害は自己負担となります。たとえば、もらい火などで家財が燃えてしまった場合でも、家財は契約者が自分で補償する必要があります。こうした場合に備えるためにも、火災保険は重要といえます。また火災だけでなく、上の階からの水漏れなどによる損害も火災保険の対象となります。

賃貸物件の火災保険の相場

火災保険の保険料は、「建物の評価」「所在地・構造区分・築年数」「補償内容」「保険期間・支払方法」「割引」という5つの要素で決まるとされています。一方で、家財を対象とした火災保険は、5つの要素に加えて、借家人賠償責任保険や個人賠償責任補償特約の保険金の上限額などが関係してきます。そのため、家財を対象とした火災保険料は、人によって大きく異なるとされています。相場としては、年間3,50015,000円程度です。

賃貸物件の火災保険の加入方法

賃貸契約と火災保険の契約は別のものですので、どの火災保険に加入するのかは自分で選べます。また不動産会社が紹介した火災保険に加入することもできます。それぞれの場合のパターンをご紹介します。

賃貸借契約時に加入する

契約や更新の際に不動産会社から、火災保険会社の提示や紹介を受けて加入する方法です。賃貸借契約と同時に加入をするため、「うっかり契約を忘れていた」という事態を防げます。また、スムーズに契約することができるでしょう。

自分で探して加入する

火災保険は、必ずしも不動産会社から勧められた保険に加入する必要はありません。不動産会社が指定していない火災保険でも、補償内容を不動産会社に説明することで、不動産会社から大家さんに火災保険加入済みであることが伝わります。

保険料を抑えるポイント

家財のみを対象とした火災保険の場合、保険料を抑えるためのポイントがあります。たとえば、以下の点を確認してみましょう。

家財の保険金額を下げる

家財の保険金額が高くなると、それに合わせて保険料が上がります。家財の保険金額は、世帯主の年齢や家族構成から簡易評価した額が一般的です。その額を目安として保険金額を設定します。家財の保険金額を設定する場合には、100%復旧が可能な金額でなく、最低限の家具や家電を揃えられる金額にすると、保険料を抑えられます。

一括払いにする

火災保険料は、一般的に一括払いにすると保険料を抑えられます。また保険期間を長期にすることで、短期で契約するよりも割安です。直近で引っ越しの予定がないのであれば、検討してみても良いでしょう。

賃貸物件の火災保険に加入する際の注意点

不動産会社から勧められた火災保険に入る場合、自分で比較検討しなくて良いので楽というメリットがあります。しかし、その際には補償内容や補償金額が、自身のニーズに合っているか確認しましょう。たとえば、不動産会社から勧められた家財評価の価値をそのままにしておくと、余分な保険料を支払うことになる可能性があります。逆に、こだわりのある高額な家具などが揃っている場合、家財補償の金額が少ないケースもあります。加入する際には、保有する家財の総額がどのくらい確認しておき、余裕を持った金額を設定しておきましょう。

まとめ

賃貸物件でも、火災や水漏れなどで家財が損害した場合は、自分で補償しなくてはいけません。火災保険は、災害だけでなく、部屋のトラブル時における損害補償など、もしもの時のまとまった出費をサポートしてくれる保険となります。賃貸物件であっても、火事や自然災害、そのほかの住まいを取り巻くリスクには備える必要があるでしょう。火災保険は、不動産会社が提示するもののほか、自分で調べて加入することもできますので、検討してみてはいかがでしょうか。